中国人の人間関係と日本人の人間関係の違い、という勘違いについて

日本語を勉強している中国人を見ていると、のべつまくなしに色々な日本人とやりとりしている人が多い。僕はそれを見て一定の違和感を持っている。その違和感の来る場所を考えてみると、それは僕の中国滞在中に見た一般的な中国人の人間関係に対する経験ではないかと思う。 中国人の一般的な人間関係とは、そんなに他人行儀で大多数と無差別に付き合うだろうか。確かに公共の場ではそうかもしれないが、普段は絶対に違う。中国人の人間関係は非常に濃く深い。では、日本語を勉強している中国人に対して僕が感じる違和感は一体なんなのだろう。 それは日本人に対する愛のなさではないか、と思う。

僕も他人の国に行って他人の言葉を学び他人の文化の裏側を覗き見てまわる様ないやらしい事ばかりしている。 こういう行為は基本的にその国の人にとって不愉快な行為だ。他人の国の文化を学ぶとき、この相手の不愉快さを理解する感受性がとても大切なのではないだろうか、と僕は思う。

その国の言葉やその国の文化を研究する事以上に、僕が重視している事がある。 それは、その国の文化に対する敬意と愛情だ。外国の文化を学ぶ学習者にとって、他人の国に対して客観的なのは当然だ。他人の国にいかに主観的になれるのかが、ひとつの挑戦であると僕は思う。いくら日本語が上手でも、日本人に対して客観的でクールな目を向け他人行儀で付き合っていたのでは、一人の日本人としてがっかりだと僕は思う。そういう思いを、僕が学んでいる文化圏の人に感じさせてはいけないと思う。その国の人が持っている辛さ悲しみを感じ取る心理的な理解力の方が、文法や単語などの論理的な理解力よりも僕ははるかに重要だと思う。

もっとも、僕が住んでいるタイには、そういう「心の理解力」のない日本人がたくさん住んでおり、タイの人に多大なる失礼やご迷惑をお掛けしている。 だから僕もこうして、文化に対する理解を欠き日本の人に迷惑をかけている中国人に対して文句を言う筋合いではないのである。

これはどこの国の人がどこの国へ行っても起こり得ることだ。

放射線教育に積極的に取り組む文部科学省

放射線教育、積極的に取り組むべき…文科相 (2011年7月5日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/news/20110705-OYT8T00792.htm

 高木文部科学相は5日の閣議後の記者会見で、過去30年間、中学校で放射線教育を行ってこなかったことを問われ、「今回の(福島第一原発の)事故で、放射能に関する正しい知識を子供にも分かりやすく教えていくことが何より必要だと分かった」と述べ、今後は放射線教育に積極的に取り組むべきだとの認識を示した。

 その上で、書店などで放射線に関する書籍が売れている現状に触れ、「放射線への国民の関心は大変強い。(子供に)どのような内容をどう教えていくのか、専門家の意見を聞いて早急に結論を出す」と述べ、学校向けの副読本の作成を急ぐ考えを示した。
(2011年7月5日 読売新聞)

この記事をみて、とても不安になる。

日本の教育はこれまでも事実を教えていなかった。英語や、国語、物理等々日本の教育の質の低さを嘆く人は多かったが、これは意図的なものではなかったか。

英語力をつける為には、英文をたくさん読むのではなく、間違っても良いからたくさん書いて、人に伝わりにくいところを訂正していくという思考の過程が必要である。 しかし、日本の教育では、そういう方法は一切教えなかった。 国語もしかりだ。 自分で考える力をつける為には、文章をたくさん読むのではなく、間違えを恐れずに、たくさん書く必要がある。本当に世の中で勝てる人間を作るためには、考える人間が必要だった筈だ。

現代の国際社会で勝ち抜く人間を育てる為には、根本的に考える人間を作らなければいけない。しかし、日本の教育には、どうも考えるという過程を疎かにする風土があった。本に書いてある事の丸暗記が推奨する、思考的に見て極めて受動的な教育を、詰め込み教育と揶揄されながらも、受験戦争という形で過激に行ってきた。 こうして日本人は「考えない人間」を量産してきた。

これは日本人の知能レベルの低さを表してるのだろうか。

違う。

ひょっとすると「考えない人間」を量産していたのは、意図的なものだったのではないだろうか。 日本に、本当に考える人間がたくさん現れたら、日本人は、遅かれ早かれ、日本人が実は騙されているのだ、という事実を知ってしまうだろう。 今でも事実を知っている日本人は存在する。しかし、事実を語る者は、大多数の考えない人間の中で異端扱いされるだけで、事実を伝える効果を持たない。 これは日本の教育が「成功」している、といえるのだろう。

確かに今まで日本人は騙されていたかもしれない。しかし、せいぜいクタクタになるまで働かされて、不思議な事にお金がたまらない、という程度のことだっただろう。しかし放射性物質は違う。 放射性物質は「あぁ騙されちゃった」では済まないのだ。

人間が作り出した放射性物質は安全では決してありえない。原発から出てくる物質は、「自然にも放射性物質は含まれているが危険はない」と言われているラドンなどの体に取り込まれても数時間で排出される天然の物質とは、危険性の高さが違う。放射線は生物の存続にとって最も大切な遺伝子を破壊する能力を持ちながら、粉じんという形で容易に拡散し、二度と回収することは出来ず、その危険は何万年にも渡って続く。

これは日本人の存亡に関わる極めて重要な事だ。 放射性物質を安全という話に置き換えて教育することは絶対に許すまじき行為であり、絶対に騙されてはならないことである。

先日こういうニュースが出ていた。

福島の学校プール授業、問題なし…文科省が見解
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20110616-OYT1T00980.htm

 福島第一原発事故の影響で、福島県内の学校でプールの使用を取りやめる動きが相次いでいる問題で、文部科学省は16日、「プールを使用して問題ない」とする見解を同県教委などを通じ同県内の学校に伝えた。

 同省では個々のプールの放射線量は把握していないが「常識的に考えて問題ないと判断した」としている。学校側から要望があるプール使用に関する基準については今回は示さなかった。

 同省によると、福島県内の水道水からは5月中旬以降、放射性ヨウ素や同セシウムなどが検出されない状態が継続している。同省はまた、水泳の授業を行って児童が浴びる放射線量を試算。〈1〉授業中30分間は1キロあたり10ベクレルの放射性物質が含まれる水の中にいる〈2〉15分間は空間放射線量が毎時1マイクロ・シーベルトのプールサイドにいる〈3〉プールの水を200ミリ・リットル誤って飲む——などの条件で15回授業をした場合、積算放射線量は6・1マイクロ・シーベルトになったという。

(2011年6月16日21時54分 読売新聞)

上記の記事を見ていると、これから文部科学省が日本の子供に何を教えるのか、想像に固くない。



   / ̄ ̄\
 /   _ノ  \
 |    ( ●)(●)
. |     (__人__)  個々のプールの放射線量は把握していないが
  |     ` ⌒´ノ   プールを使用して問題ないだろ、常識的に考えて…
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.  ヽ        }
   ヽ     ノ        \
   /    く  \        \
   |     \   \         \
    |    |ヽ、二⌒)、          \

おかあつ日記・タイのエイズ感染率の高さについて

タイでのエイズ感染率は非常に高いのだそうだ。一説によると感染者は130万人で全人口の2.1%という。

僕はタイ語とタイ語の東北方言であるイサーン語という言葉を話すことが出来るのだが、実際生活している中で知るタイ人は極めて保守的だという事を思う。ナンパなど絶対不可能である。そういう普段の横顔を見ている僕に言わせると、このエイズ感染率 2.1%って案外嘘ではないか。実はもっと少ないのではないだろうか。

日本人は、語学も苦手で、一般市民とコミュニケーションをとらずに風俗街にばかり行く人が多いので、タイ人の中でも極めて特殊な極端な落ちこぼれしか見ていない。だから日本人はタイ人のエイズ感染率2.1%と言われるとすぐに信じてしまうが、僕はこの2.1%という数字を見て、手放しで信じることは出来ないという危うさの様な物を感じる。

というのもタイ人はこういう「私たちバカです誇張」をよくやるからだ。こういう風に自分たちのバカを誇張することによって相手を油断させたり警戒させたりして、相手と対立することなく、相手がタイにとって不利な行動をすることを止めさせる。同時に油断させて「すき」を誘う。

タイは外国に広く開かれた国で、外国から経済や文明を広く取り入れることで国内の発展を促し、成功した国だ。だから外国人を排除する様な事はしない。だが外人は良い物と同時に悪い物もたくさん持ち込む物だ。外人はタイに観光にやってきて、お金をたくさん落としていくが、タイ人を売春婦としか見ていない様な外人がほとんどで、売春や麻薬に手を出す。

タイ人は、国内の倫理や風紀を守ることにとてもうるさい。結婚などの社会のしきたりを厳密に守ろうとする。一方、国内の風紀を守るために外国人を排除する様な事は出来ない。もしここで、エイズ感染率を誇張するとしたら、これによって性風俗を乱す外人を威嚇して、国内の風紀を守ることは出来るだろう。

大体、タイの人は都心部の高学歴の人や教師以外の人は、18歳くらいで結婚して子供を持つのが普通だ。それ以外の子は普通から大幅に外れている。日本人がバンコクで見ているタイ人は、ものすごく特殊だ。特殊中の特殊、カッティングエッヂのごくごく一部を見ているのに、それに気が付かない日本人。

じゃぁ日本人が普通のタイ人と付き合うにはどうすればよいかというと、はっきり言ってヨーロッパ人と付き合うのよりはるかに難しいと思う。タイ語が話せないなど問題外、それどころかタイ語が話せるだけでも不十分、方言も話せるのが当たり前。 気づかいのレベルが高く、細かい無神経さも許さないし、ルックスにもうるさい、お金もうるさい、話の面白さにも、うるさい、うるさい、うるさい ...。 要するに外人など嫌いなのだ。

外人好きなタイ人というのは非常に特殊で、生活の為に完全に諦めているものがある。だから、いつもかなり高いレベルで我慢している。我慢して相手に合わせているだけなのだ。 普通のタイ人と全然違う。 それを信じて真剣に付き合い始めるから、話がおかしくなるのだ。日本人の一般的な視点に立って極論すれば、外人が好きなタイ人というのは、全員悪人で下心を隠している人と言い換えても良い。もしも日本人が、タイ人が外人好きで正直だと思っている人がいたら、まず自分の行動をチェックすべきだろう。


タイのエイズの感染率についての実際のところはわからない。 確証のある数字を持ち出したところで事実などわからない。 数字などいくらでも捏造したりごまかしたり出来る物だ。世の中嘘ばかりである。

しかしそのこと自体は重要な事ではない。 ここで僕がもっとも強調したいことは、嘘が多いこの世の中の悪さを嘆くのではなく、何か話を耳にしたら、まずそれを自分の目で見て、自分の頭で考える大切さだ。

確率の問題

(僕を含め)絶対にどうにもならない危険と向き合う事があると、誰もが精神的に不安定になることを避ける為、必死で「大丈夫だ」という確証を探し始める。 でも、事態を客観的に見てみると、大丈夫じゃないということは否定しがたい。 こういう状況下では、避難する以外に解決策は無い。

確かに状況を正しく認識する方法がない(正しい情報が隠されている)現状、現状確率でしか現象を語れない。 そういう中で安全を考えると、最悪の事態を考えて行動する以外ない。 最悪の事態を考えて行動した上で後で「やっぱり大丈夫でした」という事ならば構わない。「大丈夫な筈だ」と考えて大丈夫ではなかった、というケースが一番避けるべき事態ではないか。 「大丈夫な筈だ」と考えて大丈夫であれば一番良いが、看過しがたい高いリスクがある。

問題は「大丈夫か」「大丈夫で無いか」ではない。 宝くじを買うか、買わないかの問題だ。 誰もが宝くじが当たれば良いなと思うが、宝くじは買わなければ絶対に当たらない。

おかあつしの日記

おかあつしの公開日記を作った。 筆者おかあつしは、今まで長らくmixi内でのみ文章を書き、限られた人だけに公開していた。文章下手とバカにされ、練習としてmixiで文章を書くようになってから早5年が経った。多少は読める文章を書けるようになった様な気がしないでもない今日この頃、mixi以外でも文章を書こうと思いはじめていた。

先日 mixi で足あと機能が廃止された。おかあつにとって足あとはもっとも必要だと考えている機能のひとつであった。 足あとがあるから、誰が読んだのか確認できる、だからこそコメント欄で節度あるレベルの高い討論を実現出来たのではないかと思う。 そのあしあとがなくなってしまった現在、もうmixi にこだわる理由が見当たらないのが現状である。

おかあつしの専門は、各種のコンピュータープログラミングとイサーン語(タイ東北地方で話される方言)の研究、加えて長らく趣味でジャズの即興演奏を学んでいたことから、音楽も専門のひとつである。これまで、イサーン語とプログラミングの話題について、音楽の背景を交えながら書いてきた。

http://mixi.jp/view_community.pl?id=987254
おかあつしが2006年頃からギャグで執筆してきたmixiコミュニティー タイ東北イサーン語研究会

筆者おかあつしは、イサーン語を話すことが出来る。タイの標準語であるタイ語は流暢であるが、隣国の標準語ラオス語も話すことが出来る。 というのも、イサーン語は、タイの隣の国であるラオス語の標準語と非常に近い言語(というよりはむしろラオス語そのもの)だからだ。 他にも中国南部で語学留学をした経験から、中国語を若干話す事が出来る。 中国では事情から南部方言をも学ぶことになった。

筆者はこの様に方言を学びながらタイ東北地方に若干年月を過ごしてきたが、方言を話す能力というものは想像もしなかったような奇妙な国際情勢の裏事情を垣間見る機会を与えてくれる物だということを経験的に知った。 その様な訳で、国際情勢についてもこの日記で取り扱うことになるであろう。

そんなわけで、この筆者「おかあつし」をよろしくお願いする次第である。


mixi から誘導されて来た方々へ :

facebookに引っ越してみたのだけど、向こうはちと国際色が凄すぎて、場慣れしている人じゃないとちょっと辛い物があるような気がしている。 僕のフレンドリストは、恐ろしい事になっており、無国籍カオス状態だ。 そこで日本語を書くというのはちょっと勇気がいる。それに、写真やソフトがメインで、ミクシみたいに日記がメインという訳ではないので、書くにしても使いにくいところがある。

僕は自分のサイトを持っている。 ならば自分のサイトでブログを設置すればいいのだけど、実は僕のサイトは自作ウェブサーバーで動作しており、ブログを設置する為には、ブログソフトを自作するところから始めなければいけない。 それは不可能ではないのだが、あまりにも時間がかかりすぎる。

色々考えたのだけど、取り敢えず はてなダイアリー に登録してみた。

http://d.hatena.ne.jp/ats4u/

しばらくはこれで様子を見てみようと思う。

僕の引越先をまとめると:

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hatena : http://d.hatena.ne.jp/ats4u/
skype : regalecus_russelii

出来れば mixi が元の楽しかった mixi に戻ってくれれば、それが一番なのだけど、色々な大人の事情がある様で、しばらくは難しそうだ。 大人の事情が落ち着けば、恐らくまた戻ってくるだろう。